Fly me to the moon (★★★★☆)
動画、解説、譜面
もくじ Click!
このソロの目標
- オルタードテンションを使えるようになる
- 代理コードのリハーモニゼーションができるようになる
- トーナリティを保ったままアウトできるようになる
お手本動画 (速、中、遅)
カラオケ
・速
・中
・遅
ソロの解説
動画 (Coming soon…)
詳細解説
1コーラス目
A
初めはコードトーンとアプローチノートを使った、インサイドなフレーズです。
このようにモチーフ(リズムや短いメロディーのパターンなど)を発展させてアドリブすることは、特にソロの序盤ではよく行われます。
B
ここからテンションが少しづつ入ってきます。
Dm7上ではオルタードテンションのb9,#9を使用しています。
リズムに関してはAが8分の裏主体だったので、表(ダウンビート)のアクセントを増やしてメリハリをつけています。
A’
b9も出てきますが、まだ基本的にはインサイドなフレーズになっています。
Dm7での9thに向かって上がっていくアルペジオはとてもよく使われます。
全体的にアルペジオの跳躍でビバップらしさを出しています。
B’
この部分のように順次進行になっているコード進行ではモチーフディベロプメントがとても有効です。
毎回だとしつこくなっちゃいますが…
Cmaj7の一拍目はまだG7を引きずっています。
このように小節線をまたいだフレージングもビバップではよく行われます。
俳句の字余りみたいな感じですね!
2コーラス目
2A
G7上でオルタードスケール、E7上でホールトーンスケールを使用しています。
ホールトーンなど、特殊な響きのスケールを使う時のコツはパターン等を使ってわかりやすくすることです。
また前後はある程度インサイドにフレージングしてあげることで、よりアウト感が際立つと思います。
2B
前半はチャーリーパーカーが多用したフレーズを元に作っています。
このようにビバップはフレーズの断片を組み合わせることで早いテンポに対応することが多いです。
英熟語のような感じで、ある程度体に染み込ませておくとアドリブが楽しくなりますね!
またDm7の上でEb-7-Ab7のフレーズを吹いています。
これはG7に解決するSub V7(とrelated II)なので、アウトしてはいるけどG7に向かう力がありますね。
またその後のCmaj7ではCのブルーススケールを使用しています。
ジャズは歴史を辿るとブルースから派生した部分もありますので、ジャズのソロならブルースのフレーズはいつでもつかえます。
いつでもです。
2A’
こちらもDm7上でAb7のフレーズになっています。
ハーモニックリズムがStrongの時とWeakの時で少し雰囲気が変わるのを感じ取れるとよいかと思います。
Fmaj7上ではmaj7からのビバップスケールを使っています。
E7はほぼE-7b5として解釈しています。
そうすることで次のA7のrelated IIとしての機能を持たせています。
2B’
Dm7-G7を分解し、
Em7-Ebm7-Dm7-Db7
にリハーモナイズしています。これもチャーリーパーカーを初めビバップ期のジャズでよく演奏されたリックのうちの一つです。
CやF、Bbなどのよく演奏されるキーではスムーズに使えるようにしておくとよいと思います!